ビジョンを実現しようとすると、資金調達が大きなハードルとなって現れます。
銀行からの借り入れや投資家に頼るのも良いですが、クラウドファンディングなら一人一人の個人が出資することで、あなたのアイデアを形にしてくれます。
他にもクラウドファンディングを使うと、予約販売数・寄付の額・投資額を見て、商品を実際に作る前に自分のアイデアがどれぐらい需要があるのか分かります。
クラウドファンディングとは?どんな仕組み?
これまでの資金調達では大量の資金を一か所から一度に集めるのが普通でした。ところがクラウドファンディングとは、少額の資金を大多数の個人から集める方法です。
こうした個人の出資者は「支援者」と呼ばれ、プロジェクトをサポートする代わりに次のような報酬がもらえます。
・画期的な商品のアーリーアダプター(初期導入者)になれる
・予約購入できて、開発段階での発言権がある
・早期割引や無料グッズ
・創業者にコンタクトできる、または個人的に知っている人に出資できる
・価額が上がる可能性が高い成長段階にある会社の株式(ただし、対面販売している企業ではあまりない)
クラウドファンディングサイトにはそれぞれ特徴がありますが、プラットフォーム料金や価格体系、ユーザー層、コンセプトは同じです。目標額・締め切り日を設定してプロジェクトを投稿し、オンライン、主にSNSを通じてサポートを呼びかけます。
もしあなたがクラウドファンディングを使ってビジネスを成功させたいなら、どんな選択肢があるでしょう?それではここで主なクラウドファンディングサイトの例をみていきましょう。利用方法は色々ありますから、次回の資金調達に役立ちますよ。
新規プロジェクト向けのクラウドファンディングサイト8例
1 Kickstarter
2 Indiegogo
3 Patreon
4 Crowdfunder (Shopify アプリ)
5 GoFundMe
6 Fundable
7 Crowdcube
8 Crowdfunder
1. Kickstarter
ウェブサイト:Kickstarter
料金:目標金額の5%(これには支払い手数料は含まれていません)
Kickstarterはクラウドファンディングとほぼ同じ意味を持ち、斬新なアイデアをサポートしてくれると人気です。2009年に始まったKickstarterでは、これまで156,000以上のプロジェクトが資金調達してきました。その中には、有形商品・映画・ゲームなどが含まれ、集まった資金は合計41億ドルとなっています。
Kickstarterは、報酬があるクラウドファンディングで、支援者はプロジェクトをサポートするとTシャツや先行予約割引へのショートカットなどの報酬を受け取ります。また報酬にはいくつか段階があり、支援金額が大きいほど、受け取る報酬も大きくなります。
Kickstarterは「all-or-nothing」型で、目標金額に到達して初めて資金を受け取れます。ただし目標金額に届かなかった場合は、集まった資金は支援者のものです。
アーリーアダプターから注目されたり、メディアに取り上げてもらえるなどクリエイティブで革新的なプロジェクトが多く、結果としてKickstarterのプロジェクトは品質が高く、斬新です。また、プロジェクトが目標額に達しない限り支払う必要もないので、支援者からも信頼されています。
他にもRockwell Razors氏とのインタビューでKickstarterの成功ストーリーが見れます。また、KickstarterからShopifyストアへと移行する段階の人は、Shopifyガイドをチェックしてください。
2. Indiegogo
ウェブサイト:Indiegogo
料金:目標金額の5%(これには支払い手数料は含まれていません)
Indiegogoは基盤のしっかりしたクラウドファンディングで、ビジネス、アーティスト、NPOをサポートしています。パッと見た感じはKickstarterに似ていますが、独自の機能やさまざまなキャンペーンが用意されています。
最も大きな違いは、Kickstarterのように「all-or-nothing」型で目標金額を設定するか、もしくは目標金額をあらかじめ設定しないかどちらか選べる点です。目標金額をあらかじめ設定しないことで、期限までに目標額に到達しなくても集まった資金を受け取ることが出来るのです。
あらかじめ目標金額を設定しない場合、たとえ資金が不十分でも支援者に報酬を払うことができます。例えば、既存のビジネスに新しい生産ラインを作りたい場合がこれに当てはまります。
それにIndiegogo InDemandならば、生産期間中だったり、注文処理の準備途中などクラウドファンディング期間が終わっても資金調達を続けることができます。InDemandは、Indiegogoか他のクラウドファンディングサイトで資金調達していると継続利用できます。BodyBossはKickstarterで成功した後、Indiegogo InDemandへと方向転換しました。
アメリカのスタートアップならばIndiegogoのエクイティクラウドファンディングが良いかもしれません。これは株式購入を考えている投資家に訴えかけるクラウドファンディングです。
3. Patreon
料金:目標金額の5%(これには支払い手数料は含まれていません)
Patreonはこの中で最もユニークなクラウドファンディングサイトで、ブロガー、ユーチューバー、ポッドキャスト、漫画家、ミュージシャン、ライブストリーマーなどのクリエーターに特化しています。
主なクラウドファンディングサイトではキャンペーンによって資金調達していますが、Patreonではクリエーターが自分のファンにメンバーシップを購入してもらい、そこから収益を得られるようになっています。支援者に「毎月」専用コミュニティ料金を払ってもらうか、作品ごとに料金を支払ってもらいます。
Patreonでは、支援金額によって異なる限定特典があり、例えば限定コンテンツ、ブランドグッズ、予告作品、ショートカットなどです。定期的に新しいコンテンツを発行しているクリエイターでオンライン上にファンがいるならば、Patreonを始めてみると良いかもしれません。
Patreonを使ってファンのためのコミュニティを作り、会員レベルに応じた限定コンテンツを配布できます。
Patreonでどうやって収益につなげたかを知るにはWait But Whyのインタビューをチェックしてください。
4. Crowdfunder (Shopify アプリ)
料金:毎月29ドル(これにはShopify利用料金は含まれていません)
もし既にShopifyストアを持っていて、自分のサイト上でクラウドファンディングしてみたいなら、ShopifyのCrowdfunderアプリが最適です。
このアプリでは、商品ページをクラウドファンディングページに変えることができ、集まった注文の数や資金額に応じてプログレスバーで進捗具合を表すことができます。
この方法では簡単にクラウドファンディングできますし、お客様からの先行予約を受け付けることでアイデアが検証され、生産にも弾みがつきます。また、プラットフォームの手数料がかからず、月々かかる費用が予測できるようになっています。
新商品のアイデアを試したり、必要な資金を獲得したり、機能限定商品を作ってみてはどうでしょう?
5. GoFundMe
料金:無料(これには処理手数料は含まれていません)
GoFundMeは無料のクラウドファンディング用プラットフォームで、主に個人や活動をサポートしています。
GoFundMeは個人をサポートしているため、誰でもキャンペーンを打ち出すことができ、支援者も自分たちのネットワーク・コミュニティやよく知る活動を支援しています。
GoFundMeは他のプラットフォームのような商用ではないのですが、困窮しているスモールビジネスオーナーや個人的な理由で資金が必要な人は、GoFundMeで自分のネットワークから支援を募ることができます。
6. Fundable
料金:パーセンテージではなく、キャンペーン中は毎月179ドル(これには支払い手数料は含まれていません)
FundableはStartups.coプラットフォームの一部で、アメリカのスタートアップ向けのクラウドファンディングであり、支援者には報酬か株式を提供しています。
Fundableホームページによると、報酬を約束するスタートアップは得られる資金は少ない(50,000ドル以下)が、支援者の数は多いようです。一方、株式を約束するスタートアップは、少ない支援者から多額の資金を集める傾向にあるようです。
ただし、株式による資金調達するには、少なくともこれまでの実績、しっかりしたビジネスプラン、ピッチデック(プレゼン)を支援者に示す必要があります。
7. Crowdcube
料金:目標金額の7%と完了時に0.75%~1.25%の手数料
Crowdcubeはイギリスにある株式によるクラウドファンディングです。キャンペーンの数は多くありませんが、目標金額に到達した企業はCrowdcubeの「Funded クラブ」に参加することができ、パートナー団体からの限定特典がもらえます。
自分のネットワークから投資家に支援をお願いすることもできますし、またはCrowdcubeにある投資家コミュニティにお願いすることもできます。
8. Crowdfunder
料金:1か月299ドルからのプランがあり、プロフィールを公開して投資家を募ることができます。また非公開のプロフィールを作り、投資家の募集が無料になるプランもあります。
Crowdfunderも株式による資金調達プラットフォームで、認定された投資家から資金を集めることが出来ます。Crowdfunderのネットワークには12,000以上の投資家やエンジェル投資家がいます。
Crowdfunderでは、得られた資金に対するパーセンテージではなく、毎月一定料金を支払うプランになっています。そのためCrowdfunderは、ある程度検証が終わり、発展する可能性のあると認められたスタートアップ向けとなっており、株式・借入・転換社債・レベニューシェアなどの方法ががあります。
クラウドファンディングはまだスタート地点
クラウドファンディングは、起業家にとって自分の商品アイデアを検証したり、生産に必要な資金を獲得したり、投資家や見込み客とつながることもできる資金調達です。
事実、多くのShopifyオーナーがこのようなクラウドファンディングサイトから資金調達してビジネスをスタートさせてきました。
ですが、目標金額を得るには少しの運と膨大な準備が必要です。一番正しいやり方を選び、自分のアイデアがいかに優れているか、投資家を納得させなければならないのです。
もしクラウドファンディングに興味を持ったら、次のようなケーススタディやクラウドファンディングに成功した企業のインタビューを押さえておきましょう!
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この記事は、Shopify公式サイトブログの記事を翻訳しております。