Facebook広告で売上アップを狙うコツ!

例えばもしあなたがFacebook広告に1日あたり20~100ドルかけていて、それで十分な効果(ROAS)が得られているとすれば、次にできることは何だろうと思っているかもしれませんね。

広告費を増やしても期待した見返りが得られなかったり、どのターゲットに向けて広告を出していいのか分からないということもあるかもしれません。

Facebook広告をスケーリングするとは、成果を上げながら広告費を増やすことで、大小関わらずどんな規模のビジネスにとっても難しい問題です。数百ドルつぎ込んでも予算50ドルだった頃のような効果しか得られなかったり、財政面で大きなダメージとなってしまいます。

ここでは1日あたりの広告費を50ドルから500ドルに上げてFacebook広告をスケーリングする方法をお伝えします。

メモ:

もしFacebook広告を始めたばかりなら、Facebook広告ビギナーズガイドこれだけは避けたい、よくある間違いをチェックしてくださいね。

広告対象者を増やす

1日あたり50ドル以上の広告予算をスケーリングするには、ターゲット層の規模を見直しましょう。ターゲット層を大きくすれば、Facebookピクセルから新規顧客を見つかる可能性が高まります。

類似オーディエンスを広げる

効果の出ているFacebook広告を持っているなら、類似オーディエンスについてはよくご存じですよね。類似オーディエンスはFacebookで新規顧客を獲得するのに最適な方法です。

顧客リストの1%の類似オーディエンスは多くの広告会社がターゲットにしています。とはいえこうしたグループに長期間広告を出しつづけていると飽きが来ます。つまりあなたの広告を見た人が大半になり広告効果が薄れてしまうのです。

こうした飽和状態のサインには、広告の頻度の高いこと、CPM値の上昇や広告効果の低下があります。

1%の類似オーディエンスは将来のお客様になってくれます。そして3~5%の類似オーディエンスは飽きない広告作りに一役かってくれて、地域にもよりますが、その人口は500万から1000万人にもなります。

Facebookアドマネージャーの「オーディエンス」直下にある類似オーディエンス作成ツール

1%の類似オーディエンスがあれば、Facebookピクセルが得たデータでFacebookアリゴリズムがフィルターをかけ、将来お客様になってくれそうなオーディエンスを探し出してくれます。またピクセルデータの少ない新規の広告が直面するようなリスクもありません。

対象地域を広げる

オーディエンスを増やすという点では、新しいマーケットを開拓できると低コストで顧客獲得できるチャンスです。複数の国や地域で販売できるかどうかは商品内容や配送システムにかかっています。もし商品が軽くて海外にもドロップシッピングできるなら、海外販売は絶対におススメです。

マーケット人口の多い国のリスト(出典:世界銀行データ

例えば、アメリカは世界でもっともオンラインショッピング人口が多い国ですが、そのためライバルも多くなっています。他にも英語を話す人口の多い国には、カナダ、ヨーロッパ、南アメリカがあり、よく見過ごされているのでねらい目です。

もしFacebookピクセルに十分なデータがあり、お客様情報が分かれば、海外での顧客獲得にも生かせます。米国を出て海外諸国の1%類似オーディエンスがあれば、市場拡大につながりますし、競争の少ない地域ならではの安いCPMというメリットがあります。

ちょっとしたコツ:

アメリカ以外を対象とするなら、言語設定をその地域の言語にしましょう。そうすればその言語対象者のみに広告が見えるようになります。

ファンネルの作り方

大きなターゲットを探したら次には、Facebookファンネルのセグメント作りをしてみましょう。

最初は顧客獲得かウェブサイト訪問者のターゲット層を変えるために広告を打ち出すものです。そこから1日あたりの広告予算を50ドルから500ドルに増やすならFacebookファンネルを多様化したいと考えるのは当然です。

目的数値を高めるための最適化

Facebook広告ファンネルを拡大する簡単な方法は「興味を持ってくれている」オーディエンスを増やすことです。興味を持ってくれているオーディエンスはブランドや商品に興味を示していて、動画を見てくれたり、ウェブサイトを訪問してくれたりしています。

そうしたオーディエンスを増やすことは、Facebook広告をスケーリングするための大事なステップです。興味を持ってくれているオーディエンスを再編成すると、そうした人たちはブランドの広告を見たり、一度は商品を目にしたことがあるのでROASが高くなります。

こうすると低いコストで目標数値を増やすことができます。

  • 動画再生数
  • クリック数
  • コンテンツ閲覧数
  • カートに入れる数
  • 購入手続きに進む回数

こうした目標数値に予算を取って絞り込むことで、購入につながる興味を持ってくれるオーディエンスを増やすことができます。

興味を持ってくれるオーディエンスをセグメントする

より多くの人に広告を届けようとすると、興味をもってくれるオーディエンスは自然と増えていきます。30日以内にウェブサイトを訪問してくれた人に広告を出すように対象オーディエンスを変更するとしたら、高い効果の得られるオーディエンスに絞り込みたいと考えるでしょう。

こうした将来の見込み客をセグメントしてどのグループが一番高い結果が得られるか調べます。こうすると見境なく広告予算を増やさなくてすみます。

オーディエンスをセグメントするには次に沿って別々の広告を作ることが有効です。

  • 動画を再生した人(25、50、75%)
  • ページに関連する人(180、60、30日)
  • ウェブサイトを訪問した人(180、60、30日)
  • コンテンツを閲覧した人(60、30、7日)
  • カートに入れた人(60、30、7日)

それぞれに予算を組んでおき、どのオーディエンスからの反応が良かったかを見ます。一番効果があったオーディエンスが分かったら、そのセグメントに予算を多くかけるようにし、キャンペーンごとに目的に合った広告を出すように準備します。

もしきちんとセグメントしておかないと、本来なら一番効果の高いカートに入れた人に予算を使うべき所を、例えばウェブサイト訪問者のような効果の低いグループに予算が行ってしまいます。

3.予算を増やす

予算を増やすことは明らかにFacebook広告をスケーリングするために必要なステップです。日ごと、週ごと、月ごとに予算を取っていたとしても、広告のスケーリングとは、より良い効果が得られるようプラットフォームに投資することを意味します。

リスクを嫌う経営者は、リターンが保証されないマーケティング費用を増やしたがりません。特に実際に自分のお金を自分のビジネスに投資していると、これといった結果が得られないのに毎日お金が失われているのを見ているのは本当に辛いものです。Facebookの基本ガイドが、もっと賢い予算の立て方を教えてくれています。

「情報収集期間」に注意する

Fcebookアドマネージャーで「情報収集期間」という単語を見たことがあるかもしれませんね。新しく広告を設定すると、Facebookは情報収集期間をスタートさせます。50件の最適化イベント送信まで下のようなメッセージが表示されます。

Facebookは情報収集期間のためのヘルプページがあります。つまり広告者が新しい広告を出した時には情報収集期間を設け、誰に広告を出せば良いか分かるにはある一定の時間と予算が必要になります。

情報収集期間のメリットは新しい広告にどれぐらい予算をつぎ込めば良いか分かるガイドラインが得られることです。これは平均コストまたはCPPを50倍してコンバージョンウィンドウで割れば、1日あたりの予算が分かります。

つまり、あなたのCPPが30ドルでコンバージョンウィンドウを7日間に設定したとすると、

30ドル x 50 = 1,500/7 = 214ドル

上の例で分かるように、広告予算214ドルあれば、情報収集期間を終了しFacebookガイドラインに沿って最適化できるのです。

ただし、Facebookによると情報収集期間内はパフォーマンスが安定せず良い日もあればあまり良くない日もあるそうです。また情報収集期間内はキャンペーンを変更しないことが大切で、少しの変更でも設定が崩れてしまいます。

この期間に必要なのは待つことで、焦ってスケーリングを急いだり、変更するのはやめましょう。広告に十分な予算や時間を取ることがスケーリングには必要なのです。

スプリットテストで最大限の効果を得るには

Facebookアドマネージャーに追加された新機能にキャンペーン期間中のスプリットテストがあります。かつては広告一つ一つに予算を設定しなければならず、新規のオーディエンスをテストするのが難しくなっていました。

この新しいスプリットテスト機能ならば、最初に数百または数千ドルの予算をとっておき、異なるオーディエンスごとに予算を振り分けることができます。Facebookアリゴリズムがどのオーディエンスの広告が一番効果があるかを検知し、自動的に予算を振り分けていきます。

このスプリットテストは予算を無駄にすることなく、結果の出ないオーディエンスに予算をつぎ込むリスクを減らしてスケーリングすることができます。

4.新しいクリエイティブを作り出す

予算やオーディエンスをスケーリングする際には、クリエイティブが一定して効果を生み出している必要があります。オーディエンスの飽和状態が起こるように、クリエイティブも飽きられることがあります。

そうなったら、顧客が何度も何度も同じ画像や動画を見ないように新しいクリエイティブを作ることを考える時かもしれませんね。

ファンネルごとに違う広告を打ち出す

同時に複数の広告を出すことでクリエイティブの飽和状態を防ぐことができますが、段階ごとに顧客へのメッセージをカスタマイズすることはもっと高いクリック数やROASが望めます。

例えば商品紹介動画はあなたのブランドをよく知らないオーディエンスには効果があるでしょう。こういう動画はたとえウェブサイトの閲覧までに至らなくてもブランドに興味を持ってくれる人を増やすには効果的です。

UNTUCKitの商品紹介紹介動画

興味を持ってくれるオーディエンスが出来たら、次には画像、カルーセル広告や動画を出す時です。この段階で「お客様からの声」、「よくある質問」を入れておくとぐっと購入に近づきます。

割引と送料無料がついたカルーセル広告

ウェブサイト訪問者やカートに入れた人には、ウェブサイトにクーポンコードや送料無料などを入れておきましょう。この段階でこうやってコピーを変更しておくとオーディエンスから新たな評価が得られ、購入手続きを進めてもらえるでしょう。

次に見過ごされがちなオーディエンスは過去に購入してくれた人です。この段階でカタログやダイナミック広告を使うと、もう一度興味をもってくれそうな商品を提案できます。もし似たような商品や再発注が見込める商品(消耗品など)があって、既存の顧客に売り込むことができればROASが上がります。

プレイスメントごとにクリエイティブをカスタマイズする

Facebook に新しいクリエイティブが出来たら、複数のプレイスメントで最適化します。ターゲット層は色んな段階にいますから、スマホからパソコン、インスタグラムからFacebookまで広告を出しましょう。

もしあるクリエイティブがFacebookでのみ好調だとしたら、他での機会を逃していることになります。ありがたいことに、Facebookでは複数のプレイスメントごとにクリエイティブをカスタマイズすることが可能です。

キャンペーンを始める際、設定で「カスタマイズ可能な全プレイスメントを選択する」が選べます。

広告作成段階で、Facebookページやインスタアカウントを特定してそこから広告を出すことができます。今使っているインスタアカウントから広告を出すことが大切で、そうすればもっとぴったりの広告が出てくるようになります。

もしFacebookに画像1枚の広告を出していて好評だったら、同じ画像の広告をインスタグラムでも出したいと思うでしょう。Facebookでは同じ画像を異なるプレイスメントにアップロードすることが可能です。

動画でも同じです。Facebookでは複数のプレイスメントに動画をカスタマイズすることが可能で、例えば1:1比率の動画をインスタグラムに、9:16比率の15秒動画をインスタグラムストーリーにアップロードすることが可能です。

プレイスメントごとにクリエイティブをカスタマイズすることで、どんなデバイスでもどんなプラットフォームでも見込み客に広告を出すことが出来るようになります。これにより、コンバージョンが上がるだけでなく、競争の少ないプレイスメントに広告を出すことでCPMを下げることができます。

出費を増やす前に戦略を立てる

ビジネスではスケーリングにはいつもリスクが付きもので、Facebook広告にも同じことが言えます。特にこれまで広告をスケーリングしたことがない人にとっては、まったく効果がないまま出費だけが増えていくのは恐怖です。

ただし、売り上げが増えるとか、在庫の回転が速くなるとか、お客様が増えるとか良い面を見越して広告費を増やしてみる価値はあります。リスクを減らす最良の方法は、この記事でも紹介した通り戦略を立てることです。戦略があればどこに広告費をつぎ込めば良いか自信が持てます。

この記事は、Shopify公式サイトブログの記事を翻訳しております。